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マイクロフィルムの長期保存 |
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マイクロフィルムは破損・汚損を防ぐため通常、撮影後のオリジナル・フィルムは保存しておき、デュープフィルム(複製)を作成して利用します。オリジナル・フィルムの画像は、ネガフィルムになります。これをネガの状態のまま複製することや、反転してポジで複製することができ、前者はダイレクトデュープ(D.D)フィルムと言います。
現在ではマイクロフィルムの素材や処理方法がJIS規格等で定めれているため、保存環境がフィルムの状態に最も大きな影響を与えます。マイクロフィルムの長期保存は、低温、低湿、ホコリの少ない環境が適しており、乾燥剤を入れた保存箱などの用品、保管庫(キャビネット)などの設備が必要となります。
国際規格の「ISO 18911:2000」や「JIS規格Z6009:1994
」では、長期保存のための条件があり、適切な環境のもとで保存・保管されたフィルムは、100年以上の寿命が期待できるとされています。
また、過去に撮影されたフィルムのベース素材はセルロース(酢酸繊維)ベースでしたが、現在(1990年ごろ以降)はポリエステルベースのものになっており、さらに寿命がのびるとされています。
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保存期間 |
フィルムのベース材料 |
温度(一定) |
湿度 |
中期保存(10年以下) |
セルロースエステル |
25度 |
15%〜60% |
ポリエステル |
25度 |
30%〜60% |
永年保存(10年以上) |
セルロースエステル |
21度 |
15%〜40% |
ポリエステル |
21度 |
30%〜40% |
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ほこり、汚れ、悪性の気体から保護するために保存箱に入れ、キャビネットなどで保存してください。
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撮影資格 |
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マイクロ撮影に関連する資格には、社団法人日本画像情報マネジメント協会が認定する文書情報管理士があります。
マイクロフィルムを作成するには、専用の設備、資格認定技術者を有する専門業者へ依頼することが望ましいでしょう。
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